湿気や水に強い革とは?梅雨や汗にも負けないレザー選びのポイント

レザーアイテムは、上質な質感と使い込むほどに増す風合いを楽しめる大人な素材です。しかし、梅雨から秋にかけて湿度が高い季節では、カビやシミ、型崩れといったトラブルも発生しがちです。また気温の高い季節は汗によるダメージも気になる方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、「湿気や水分に強い革の種類」について紹介していきます。本記事を読むことで、革の性質や加工の違いから、気候に合ったレザーアイテム選びができるようになります。革製品を長く美しく使いたい方や、湿度の高い季節でも安心して使える本革製品を探している方は最後までご覧ください。
本革素材が湿度・水分に弱いと言われている理由

革は本来、動物の皮膚をなめしてつくられる天然素材であり、空気中の湿気や水分を吸収しやすい性質を持っています。このため、加工方法や使い方によっては、水分によるシミやカビが発生することも少なくありません。
表面に加工がされていないレザーや染料仕上げの革は特に吸湿性が高く、水分が浸透するとシミや色落ち、カビが起きやすいと言われています。また、湿った状態で放置すると型崩れにつながる可能性もあります。
革そのものの性質と仕上げの種類によって、水や湿気への耐性は大きく変わります。革製品を長くきれいに使うためには、湿気に強い革を選ぶことが重要なポイントになります。
湿度や水分に強い本革の特徴とは?

湿気や水分に強い革を見分けるためには、「革の仕上げ方」をチェックしましょう。耐水性に関わる革の特徴を3つのポイントに分けてご紹介します。
革表面に加工が施されている
水分に強いかどうか見分けやすいポイントとして、表面に加工が施されているかどうかが挙げられます。
「顔料仕上げ」や「コーティング加工(ガラスレザーなど)」がされている革は、水の侵入を防ぐバリアのような役割を果たします。
特にガラスレザーのように樹脂でしっかりと覆われた革は、見た目にもツヤがあり、ビジネスシーンなどでの実用性も高い素材です。
繊維が密で水分を通しにくい構造

革の内部構造も耐水性に影響します。
繊維がしっかり詰まっている革は、水分が奥まで浸透しにくいため、湿気による型崩れやカビが発生しにくいという特徴があります。
例えば、シュリンクレザーやオイルドレザーは、加工や製法によって繊維がギュッと締まっているため、比較的水分に強く扱いやすい革といえます。それぞれ本革らしい革の表情を引き立てながら機能性を両立したアイテムを選びたい方に適しています。
仕上げ方法で耐水性に差が出る
仕上げの種類によっても、耐水性に違いがでます。
染料仕上げの革は自然な風合いや経年変化を楽しめる一方で、水に弱くシミや色落ちしやすいとされています。
一方で、顔料仕上げの革は、表面を顔料でコーティングするため、湿気や水分に強く、手汗や雨に触れても劣化しにくいのが特長です。お手入れも簡単で、日常使いの財布やキーケースなど、よく触れるものにも適しています。
湿度・水分に強い代表的な本革の種類

ここまで紹介してきたように、水分に強い本革素材は複数あります。その中でも実用性が高く、日常使いにも適した代表的な本革を紹介します。
ガラスレザー
ウレタンや樹脂などで表面をコーティングしたガラスレザーは、高い耐水性を持っています。
革表面をコーティングするように仕上げることで、革の内側に水分が染み込みにくくなり、湿気による変形やカビを抑えてくれます。
特に雨の日にも使うことの多いビジネスシューズや通勤バッグなどに最適。外回りが多い方や、天候を気にせずレザーを使いたい方におすすめです。
顔料仕上げのレザー
表面に顔料を塗布して色付けされた顔料仕上げのレザーは、水や汚れに強い仕上げになります。
顔料が表面に膜を作ることで、革の内部に水分が入り込みにくく、シミや色落ちのリスクを減らしてくれます。
手汗が気になる夏場の財布やカードケースなどは、顔料仕上げのレザーを選ぶことで清潔さと美しさをキープしやすくなります。ただ、完全防水ではないので濡れたらサッと拭き取って風通しのいい場所で休ませてあげましょう。
シュリンクレザー
独特のシボ(しわ)加工が施されたシュリンクレザーは、見た目の高級感と機能性を両立した革です。
シュリンク加工により革の繊維がギュッと締まり、水分の侵入を防ぎやすくなっています。
また、表面に凹凸があることで、水シミだけでなく傷も目立ちにくく、実用性が高い点も魅力の素材。実用性とデザイン性のバランスが良く、高級バッグや財布、スマホケースなど、毎日使うアイテムに採用されることが多いです。
オイルドレザー
植物性または動物性のオイルをじっくり染み込ませたオイルドレザーは、一般的なレザーよりも耐水性が高い素材です。
オイルが革の内部にまで浸透しているため、多少の水分が付着してもすぐに染み込むことなく、弾いてくれる性質があります。
また、水に濡れたとしても風通しのいい場所で保管した後に、保革ケアをすれば自然な状態に戻りやすく、使い込むほどに味が出る経年変化も魅力です。
ブーツやトラベルバッグ、アウトドア向けの小物など、タフな使用が想定されるアイテムに多く使われています。メンテナンス次第でとても長持ちする、奥深い本革素材です。
ケア次第で耐水性アップ!本革製品のメンテナンス方法

耐水性が高い革を選んだとしても本革は完全防水の素材ではないため、適切にケアをすることが重要です。
水分から革を守るためには、防水スプレーの使用が効果的
革用の防水スプレーを定期的に塗布することで、表面に水をはじく膜ができ、雨の日でも安心して使えるようになります。
また、革の栄養を補う保革クリームを塗りこむことで革内部の油分を保ち、乾燥と湿気の両方から革を守ることができます。
保管方法も重要なポイント
湿気がこもりやすい場所は避け、通気性の良い布袋などに入れて風通しの良い場所に保管しましょう。特に梅雨時期は、除湿剤やシリカゲルを使うとカビの発生を予防できます。
レザー製品を使った後は乾いた布で優しく拭き、風通しのいい場所でしっかりと乾燥させる習慣を身に着けておきましょう。
湿気・水分に強いシュリンクレザーのおすすめ商品
おしゃれなデザイン性と日常使いに十分な耐水性を兼ね備えているシュリンクレザーのおすすめアイテムを紹介していきます。天気を気にせず使える本革アイテムを探している方はチェックしてみてください。
本革ボディバッグ/BB7
立体設計によって「コンパクトなのに大容量」を実現した、本革ボディバッグです。
きれいめな服装にもすっとなじむシンプルデザインで、スマホや長財布、ペットボトルまでしっかり収納可能。
休日のおでかけや旅行にも使いやすく、さりげない大人のセンスを感じさせる本革ボディバッグです。
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本革トートバッグ/RT1
1泊2日の旅行やビジネスシーンでも使いたい方におすすめの本革トートバッグです。
シュリンクレザーの上品な質感と、20Lの大容量でおしゃれな雰囲気を保ちながら必要なアイテムをスッキリ収納できます。
このバッグを持つだけで、Tシャツにもセットアップコーデにも自然に馴染み、大人の余裕を感じさせるスタイリングが完成します。
まとめ
本記事では、「湿気や水分に強い革の種類」について紹介していきました。
湿気や水分に強い革を選ぶことは、日本の高温多湿な環境でレザーアイテムを快適に使い続けるための大切なポイントです。
ガラスレザーや顔料仕上げのレザー、シュリンクレザー、オイルドレザーなど、さまざまな方法で耐水性を高めています。仕上げ方の違いや革の特性を理解することで、季節や使用シーンに合った革を選びやすくなります。
定期的な防水ケアと適切な管理をしてあげることで、本革アイテムをより長く、美しく使い続けることができます。