皮から革へ|鞣し(なめし)とは?

皮から革へ|鞣し(なめし)とは?

 

一般的に「皮」と「革」は漢字が異なるだけで、同じ意味と捉えられているケースが多いですが、辞書によると革とは「動物の皮から毛を取り去り陰干ししたもの」とあります。つまり皮を人の手によって加工されたものが「革」になるのです。


この「皮」から「革」になる工程を「鞣し(なめし)」と言われます。その歴史は古く、およそ200万年前の旧石器時代にまでさかのぼるとか。私たち人間の歴史とともに受け継がれる「鞣し(なめし)」とは一体どういったものなのかをお伝えします。あなたの革製品思い浮かべながらお楽しみください。


〇 皮を「鞣す(なめす)」とは


動物の「皮」は、そのままの状態では時間とともに腐敗し、水分が抜け硬くなってしまいます。皮を鞣す(なめす)とは、皮の成分のひとつコラーゲンになめしを剤注入し、劣化を防ぎ耐久性としなやかさを安定させる技術です。このなめしの工程を経て、後の染色や加工が可能となり、私たちが手にする革製品が生まれます。


なめしを行う職人は「タンナー」と呼ばれています。タンナーというと、イタリアやアメリカのイメージが強いですが、バングラデシュでも古くからタンナーの技術を持った革職人が数多く存在し、その技術は今日まで受け継がれてきました。


なめしが生まれた背景

古代から人間の生活は、動物から多くの恩恵を授かってきました。食肉として命の糧となってきただけでなく、その骨や皮も生活必需品として活用してきました。皮は衣類や敷物などとして役立てました。しかし腐敗や硬化により、すぐに使い辛くなってしまう。これを何とか長持ちさせようと、古代の人は、草木の汁につけてみたり、煙にいぶされた皮を偶然発見したりして、皮を使いやすく長持ちする試行錯誤がなめしの始まりだと考えられています。


皮から革へ|鞣し(なめし)とは?

 

なめしの種類

 

なめしには大きく分けて「植物タンニンなめし」と「クロムなめし」の2種類の方法があります。

 

〇 植物タンニンなめし

 

長いなめしの歴史の中で、もっとも古く伝統的な方法が「植物タンニンなめし」です。「ベジタブルタンニンなめし」とも呼ばれます。このタンニンとは、お茶や赤ワインに含まれる「渋み」成分です。原皮をタンニンに漬け込みと成分が反応し、皮から革に変化します。タンニンなめしは手間と時間がかかり、場合によっては数ヵ月かかることもしばしば。

タンニンなめしによって仕上がった革は、しっかりとした質感となり、色は薄いブラウンいわゆるヌメ革の状態になります。自然のもっとも革本来の雰囲気を楽しめる状態です。ここからさまざまな色に染色させることができます。


植物タンニンでなめした革は、自然の素材を使用しているので、革本来の風合いとエイジング(経年変化)を長期にわたり楽しめます。革の表面が美しく柔軟性があり、また耐久性が高いので、長期にわたって革を育てることが可能です。


味が深まり育て甲斐のある植物タンニンですが、生産面では大変手間がかかるため、タンナー(製革工場)の数は年々減少傾向にあり、その価値が高まっています。

 

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〇 クロムなめし

 

クロムなめしはクロム化合物を使ってなめす方法です。なめしにかかる時間は1日程度で、また1度に多く革を作ることができるので、低コストで生産できて現代ではクロムなめしが主流となっています。植物タンニンなめしに比べ、クロムなめしは柔らかく伸縮性に優れています。 着色や加工もしやすいので多くの革製品に採用されています。また色抜けしにくく耐久性も高いので、メンテナンスがほとんど必要ありません。

 

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〇 コンビネーションなめし(混合なめし)

 

「植物タンニンなめし」と「クロムなめし」の2つが主流ですが、双方の良いところを組み合わせたハイブリットな鞣し加工、「コンビネーションなめし」という製法もあります。

決まった配合はなく目的によって使い分けます。例えば、メインは植物タンニンで、柔らかい発色をもたせるために少しクロムを混合する、という具合です。


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〇 まとめ


なめしが生まれた経緯や歴史、主流である「植物タンニンなめし」と「クロムなめし」の特徴をご理解いただけたかと思います。なめしの製法は、現在でも世界中のタンナーのもとで研究され新しい手法や製法が生まれています。これからもあなたのレザーライフにお役に立てれば嬉しいです。

 

 

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