革製品を知る|縫い目で印象が変わる?!ステッチの話
革製品を手に取った時にまず目にするのが、革の質感や色だと思います。このときに「縁の下の力持ち」と言ってもいいくらい革製品の印象を支えているのが「ステッチ(stitch)」すなわち縫い目です。
ステッチは、糸の色や太さ、ピッチ、縫い方によってさまざまな仕上げ方があります。
そして、実はこのステッチが想像以上に製品の印象を左右するのです。
また、ステッチは各パーツを縫い合わせている箇所でもあるので、その製品の強度また耐久性にも関係します。
「製品がしっかりと丁寧に縫われ長持ちするどうか」はステッチをみることで、ある程度判別できます。そのくらい重要な箇所です。
そんなステッチの見方や、製品に与える印象についてご紹介します。
ステッチで変わる製品の印象
意識してみると、普段よく目にするものや何気なく使っているものの多くにステッチがあることに気付くでしょう。
例その1「ベルト」
革のベルトの場合、両端に細かなステッチがきれいに入っているものはビジネスやシックな印象を与えますが、その反面ステッチが入っていない場合は、ジーンズやコットンパンツに合いそうなカジュアルな雰囲気のベルトになります。
例その2「スーツ」
スーツの場合、タキシードなどフォーマルジャケットの襟にはステッチが入っていないものが多いですが、礼服やビジネススーツの襟はステッチがあります(ステッチでお洒落を楽しむことも)。
例その3「財布」
たとえば黒革の財布の場合、エッジにステッチが黒の糸で細かく入ったものは、シックで高級感のある仕上がりに見えます。また別にまったく同じ黒革の財布でも、ステッチの糸が太く色が白の場合はいかがでしょう?少しくだけたカジュアルな雰囲気になることが想像できます。
このように、ステッチが製品にどのように関わり、その印象を変える理由がお分かりいただけたかと思います。
革製品に使われるステッチの特徴は?
糸の色と太さを表す単位
革製品に使われる糸は、丈夫で毛羽立ちの少ないポリエステル製の糸が主流となっています。
ポリエステルは発色が良く、非常にたくさんのカラーバリエーションがあり、目的の革製品にぴったりなカラーリングをデザイナーが丁寧に選びます。
そして、糸の太さにも種類があり、この太さの太さを「番手」または「デニール」とよばれる単位で表されます。
ポリエステルの糸は主に「デニール」で表現されます。「1デニール」は9,000mの長さで1gと定められており、例えば、9,000mの長さで10グラムであれば「10デニール」となります。
よって、「デニール」は値が大きくなるほど、太い糸ということになります。(ちなみに「番手」の場合は、値が小さくなればなるほど太い糸になります)
一概には言えませんが、糸が太くなるほどカジュアルなイメージが増す傾向にあります。
ピッチ
ピッチとは縫い目と縫い目の間隔のことを言います。ピッチが短いものは、繊細で上品なイメージに。ピッチが長いものは、カジュアルで力強いイメージに仕上がります。
BLUE SINCERE(ブルーシンシア)のステッチへのこだわり
BLUE SINCERE(ブルーシンシア)では、製品の素材だけでなくステッチにも、確かなこだわりを持って選び縫製しています。
BLUE SINCERE(ブルーシンシア)の製品は、「晴れの日も雨の日も、どのような時でも一緒に歩んでいく」というコンセプトで作っていますので、ステッチが製品や持つ人の邪魔をしないようにしながら、しっかりと製品を守っていく。そんな心強い黒子のような存在として捉え、それぞれの製品に施しています。
また、縫い糸はあえて希少価値の高い素材ではなく、丈夫でコストパフォーマンスの高いものを採用することによって、もしものときに、製品のステッチ修理に迅速に対応できるよう、安定した流通量のある糸を選んでいます。
しっかりとした糸による縫い目、ほつれやズレのないステッチによって、安心してお使いいただける製品を提供することが、わたしたちBLUE SINCERE(ブルーシンシア)の使命です。
まとめ
ここまでお読みいただけた通り、ステッチは製品の見栄えの印象そして耐久性に大きく関わっていることをお伝えしました。
これまであまり意識することがなかったステッチの役割と面白さがお分かりいただけたかと思います。
わたしたちBLUE SINCERE(ブルーシンシア)の製品だけでなく、身の回りの製品をご購入の際には、ステッチの乱れがないかどうか、糸は細すぎないかなどチェックして、その製品の耐久性やつくりをある程度把握しておくことが役立ちます。
今後のお買い物の参考にしてくださいね。
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