豚革の特徴|革のトリビア
◯ 豚革(ピッグスキン)ってどんな革?
豚は3本1組の毛が生えているため、革の表面をよく見ると3つの穴が確認できます。これにより通気性に優れています。コラーゲンたんぱく質の繊維層のため、人肌にやさしく馴染みやすい触り心地です。また、一方で繊維は非常に強靭で、薄くしても丈夫で摩擦に強いため、耐久性が高い特性も持ち合わせています。
◯ デザインは自由自在
表皮のすぐ下が脂肪組織になるため、あまり厚みはとれませんが丈夫で、半透明になるほど薄く削ぐことも可能なので、幅広いデザインに対応可能です。床面をサンドペーパーでこすり起毛加工させてスエードにしたり、銀面を丁寧に削ぎ、艶と透明感のある美しいアメ色(淡黄茶色)のにすることも可能です。ちなみに良質の豚革からつくられた「アメ豚」は、牛革の最高ランク「カーフスキン」よりも高級な革として取引されされされる場合もあります。
◯ 日本では今イチでも海外では高級革?!
ヨーロッパでは豚革自体が珍しく人気があります。特にバッグの素材として最も理想的だと考えられ、高級ファッションブランドの革製品には定番的に使われています。日本では、豚はそのイメージから牛革より劣るものとみなされることが多く、比較的安価です。豚肉の消費量が高い日本では、長く日本人の食文化と深く関わってきた100%自給自足の天然素材です。輸出され海外のタンナーでなめされた豚革は世界で高い評価を得ています。