革製品の歴史 ·2023,2月 17

革の歴史と文化そして未来は？

革製品は現代でも多くの人に愛されるアイテムですが、その歴史や文化には多くの面白いストーリーがあります。
今回は、革製品の歴史や文化、革製品にまつわるエピソードについて紹介していきます。

革製品の歴史

革製品の歴史は非常に古く、旧約聖書の時代からすでに使用されていました。また、古代エジプトや古代ギリシャでも革製品が使用されていたとされています。

古代ローマ時代になると、革製品の生産技術が進化し、広く普及するようになりました。ローマ帝国の時代には、軍服や装備、靴、鞄、家具、書物の装丁など、武器や農具、日用品にいたるまでさまざまな革製品が作られていました。

中世ヨーロッパでは、革製品が貴重な品とされていました。貴族たちは革製の衣服や手袋を身に着けていました。また、革製品が書物の装丁にも使用され、美しい装飾が施された革製の書物が多数作られました。

そして近代になると、革製品の生産技術が発展し、機械による生産が始まりました。特に19世紀に入ると、靴や鞄、手袋などの革製品が大量生産され、より広く一般に普及しました。実用品だけでなく、ファッションやライフスタイルなどの文化にも浸透していきました。

革製品と文化

革製品は、多くの文化やライフスタイルに密接に関連しています。たとえば、カウボーイ、バイカーの文化、第一次世界大戦のパイロット起源として、これらから映画や小説などで取り上げられるようになり、ファッションや音楽シーンに影響し多くの人々に愛されるアイテムとなりました。

また、日本でも革製品は古くから使用されてきました。日本の古代文化である神道では、神職が身に着ける「裃（かみしも）」と呼ばれる衣服の裾や袖口には、革紐が使用されています。

また、武士たちは馬具や革足袋を用いました。江戸時代になると庶民の間でも様々な日用品が作られるようになりましたが、この頃から革の財布や革の小物入れ（化粧ポーチ）が作られるようになったとされています。

革産業の現状そして未来は？

現在、革産業は世界中で盛んに行われており、高級革製品の生産や、車やインテリア、ファッションなど幅広い用途に使用されています。革製品の需要は年々増加しており、2020年の世界の革製品市場規模はおよそ3,900億ドル、2027年までに5,887億まで成長すると見込まれています（Report Ocean調べ）。

近年では、新たな技術が革産業にも導入されています。たとえば、3Dプリンターを使用した革製品の製造方法が研究されています。この方法でにより、従来の革製品製造方法より効率的に生産することができ、また、カスタマイズが容易になるという点で期待されています。